2011.06.16 Thursday 13:59

民主党の終わり、政権交代幻想の終わり

 

 6月1日から4日にかけての目まぐるしい政局の中で明らかになったことは、民主党という政党の未成熟であり、政治家の近視眼的な行動が政党政治そのものの崩壊を招き寄せているという現実である。

 野党の提出した内閣不信任案に同調するなど、政党政治の否定である。仮に野党と一緒になって倒閣をしたいなら、民主党を離党してからにすべきであった。鳩山由紀夫前首相は、菅直人首相が退陣の時期をめぐって自分の考えと異なることを言ったのに対し、ペテン師という最大の悪罵を投げつけた。その言葉はそのまま本人に差し上げたい。そもそも昨年の同じ時期に彼が政権を投げ出したことから、政治の混迷は深刻化した。鳩山氏は政界からの引退を公言したにもかかわらず政局で影響力を保とうとしているわけで、彼こそペテン師の親玉である。政治家が私怨を元に権力闘争をするのは仕方ない。しかし、優れた政治家は権力闘争の時と所をわきまえるはずである。

 なぜこんな政治家たちがトロイカ体制を組んで、数年間も民主党を引っ張り、政権交代を起こしたのかが問われなければならない。この問いを考えると、結局、民主党は方便だったという結論に行き着く。自民党が権力を分かち合うための政党であったのに対して、民主党は非自民の政治家が小選挙区を生き残るための方便であった。民主党にとって基軸となる理念を探すことは、党の分裂を誘う危険な企てであった。たまたま小泉改革によって日本社会で貧困と不平等が広がった時、当時の小沢代表は「国民の生活が第一」というスローガンの下、社会民主主義路線を採用して政権交代にこぎ着けた。それは権力政治家としては大変な功績であった。しかし、理念不在の社会民主主義路線が、政権獲得以後の民主党の混迷をもたらした。

 政権交代は、民主党にとってよりよい世の中を実現するための手段ではなく、自民党から権力を奪うことだけを意味した。もちろん、マニフェストの柱を実現することは政治責任という観点からも、荒廃した日本社会を立て直すという観点からも必要であった。同時に、財政の現状を直視し、適正な国民負担のあり方についても議論することは不可避であった。民主党政権が迷走する中で、小沢グループはマニフェストを金科玉条とし、修正の議論を排除して、これを政争の道具に利用した。他方、菅政権の側はマニフェストに書いてなかったTPP参加や法人税減税を打ち出して、生活第一という路線から逸れ始めた。

 生活第一路線や対等化に向けた日米関係の見直しを求めて菅政権を批判した小沢グループの言い分は理解できるが、党を割ることは自民党を利するだけであった。震災や原発事故に対してそれなりの対策を取り、浜岡原発を止めた菅政権の実績には評価すべき所もあるが、この政権がこれから目指す日本社会の像については、メッセージが決定的に欠けていた。結局、呉越同舟では大海の荒波を乗り越えることができなかった。方便政党としての限界である。

 6月5日になって、ポスト菅の政権は民主、自民による大連立と言われ出した。菅首相を追い落とした上で、国民不在の政争を仕掛けた自民党と手を結ぶと言われれば、もはや論評の言葉はない。短い大連立の後の総選挙で、よりましな政党を立ち上げるしかないのだろうか。

週刊金曜日6月10日


Comment:
2011/06/16 9:27 PM, noga wrote:
どうしてこれほど次元の低い、中身のない権力争いになってしまったのか。
たとえば、菅さんに代わって新しい方が総理大臣になったら、どういうことを国民にアッピールするのか。日本の政府は何をするのか。
大連立は手段であって、その目的はまた別であります。その話なしでは、国民は政治にはあまり興味はありません。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812
2011/06/18 4:45 PM, kugyo  wrote:
このブログのあと、脱原発を理由に菅首相を支持される方に傾いたようですが、私は逆で、1・5次補正のような中途半端なもので延命をはかるのは被災者を人質にとるようなもので、ちょっと近年稀に見る酷い首相だと思います。脱原発にせよ、全量買取と自然エネ法案が決め手ではなさけない。ここは対立を煽るのでなく、ひとりでも多くの議員が、そして国民が脱原発に向かうよう粘り強く働きかけるところであって、政権延命に矮小化していいはずのものではない。菅首相でなくてはできない、というのは、脱原発のとんだ過小評価だと思います。
2011/06/18 10:59 PM, 小林 昭人 wrote:
少なくとも戦前よりはマシか

 支持無し、ポリシー無し、人望なし、無い無いづくしの菅首相ですが、解散権という「自爆スイッチ」を持っているだけ戦前よりはマシかと。戦前だったらとっくに倒閣していたでしょうね。現時点で自爆ボタンを押されて持ち堪えられる政党はない。

 「脱原発から自然エネルギー」というお題目も見るからに立板に洪水、泥縄というわけで国民への説得力は皆無です。だいたい民主党の二酸化炭素二五%削減というお題目すら、この党の実際を見れば信じられるものではなかった。

 こんな状況下では提案するのもバカバカしいのですが、少なくとも原発については国も東電もダメージを抑える方法はまだあるでしょうね。それは電力会社から原発を全て取り上げることです。株主総会の特別決議が要りますが、それは通るでしょうし(元々国の許可なしでは動かせない装置のため)、賠償問題も一息付くことができる。株価も社債も助かる。

 譲渡の費用をどこから工面するかということはありますが、これは社債と賠償機構への支出金で相殺でいかがでしょう。どうせ安全不良の原発、値など付きはしません。むしろこんな装置を保有することによる安全コスト、今でもある賠償、そして壊滅的な事故の危険を考えれば、東電が原発を今後も保有し続けるという考えになること自体が不思議だ。

 今の措置を続けている限り、国民の税金は五月雨式に投入され続け、東電自体の経営にも暗雲が立ち込める。もう一度事故が来れば終わりだ。同じことは他の電力会社にもいえますね。東海地震が来たら、高さ二〇メートルの津波が敦賀湾を襲ったら、東電より財務基盤の弱い関電、中電はイチコロでしょう。原発のリスクは一民間企業の経営判断を超えるリスクです。二酸化炭素で環境にクリーンな民主党がなぜそのことに気づかないのでしょう、気づかなければおかしい。

 原発推進派は見るといろいろな工作をしているようですが、私の場所からみると不安はやはり持っているものと思われます。原発を現状のままで推進し続けることが正しいとは、おそらく彼らも思ってはいない。しかし、正論を言えば批判されるため、歪んだことを認識した上でやむなく賛成運動しているわけです。私はその他多くの国民同様、原発には反対ですが(少なくとも今の日本のシステムでやることには賛成できない)、現在必要なのは相容れない両者の折り合いを付ける存在でしょう。

 そういう存在に菅首相がなれるか、言葉に信なく、言った内容が翌日には変わっているような彼では無理だというのが客観的意見だと思いますが、原発事故の終息の前に代表の任期は終わりますし、誰も彼をそこまで生かしていく気はないので、せめて折り合いを付けられる「仲介者」を導き出すところまでやってくれれば十分だというのが私の意見ですね。そんな知性と見識を備えた存在が人間にいればの話ですが。

 なお、付言すると、民主党の敗北は論考では先生は社会民主主義に距離を置いたようですが、これは先生方も含む社会民主主義的知識人の敗北だということも、肝に命じたほうが良いでしょう。政権交代という好個の機会を得ながら、国民のためにほとんど何も成し得なかった先生方の知性を、有権者は二度と信用しません。というわけで、今まで散々我々を失望させてきたのですから、ここは先生にも働いてもらいたいというのが本当の所ですね。

 もっとも、ここは自爆スイッチを押すのが、彼個人にとってはいちばん楽になれる方法なのかも知れません。

2011/12/29 5:39 PM, ゴンザレス wrote:
【「雛祭り」替え歌】

1.国を売りましょTPP
税率を上げましょ消費税
国賊だらけのミンス党
自殺者増え行く日本国

2.三度のご飯を二度にして
おかずも減らしましょ金が無い
それでも消費税増税だ
国民いじめのミンス党

3.買い物を控えましょ消費税
貧乏暇無し低賃金
酒もたばこも増税だ
不景気加速の悪の国

4.贅沢三昧官僚と
貴族暮らしの付き合いで
ロボット政権生き延びて
若者死に行く日本国

5.年金制度はもう破綻
おまけに増税ダメ押しだ
経済政策丸で無し
不景気で潰れ行く日本国

6.世襲議員のボンボンと
贅沢三昧の官僚が
無能政権を操って
増税政策に走り出す

7.朝令暮改の鳩ポッポ
続いてイラ缶のダメ政権
とどめは野ダメが出て来たぞ
ミンス政権泥の船
2011/12/30 1:12 AM, ゴンザレス wrote:
【「雛祭り」替え歌】

1.国を売りましょTPP
税率を上げましょ消費税
国賊だらけのミンス党
自殺者増え行く日本国

2.三度のご飯を二度にして
おかずも減らしましょ金が無い
それでも消費税増税だ
国民いじめのミンス党

3.買い物を控えましょ消費税
貧乏暇無し低賃金
酒もたばこも増税だ
不景気加速の悪の国

4.贅沢三昧官僚と
貴族暮らしの付き合いで
ロボット政権生き延びて
若者死に行く日本国

5.年金制度はもう破綻
おまけに増税ダメ押しだ
経済政策丸で無し
不景気で潰れ行く日本国

6.世襲議員のボンボンと
贅沢三昧の官僚が
無能政権を操って
増税政策に走り出す

7.朝令暮改の鳩ポッポ
続いてイラ缶のダメ政権
とどめは野ダメが出て来たぞ
ミンス政権泥の船
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