2008.07.29 Tuesday 00:00

希望格差社会の現実

 社会学者の山田昌弘氏が希望格差社会という本を出したのは4年前のことである。この本を最初に読んだときには、ネーミングのうまさに感心したが、事態はそんな悠長な感想を述べる段階ではなくなった。
希望格差を放置するとどんな社会が出現するのか、最近の若者による無差別殺人事件が教えている。犯罪を正当化するつもりは毛頭ないが、自分には希望があるからと希望を失った他人を放置すれば、自分にも累が及ぶかもしれない。本当の社会秩序は、みんなが希望を持つことによって確立される。

 7月23日のNHKニュースは、約10%の高校生が授業料免除を受けており、首都圏の高校では新入生の半分が学費を払えないために退学するところもあると報じていた。この事実は、2つの意味で衝撃的である。中等、高等教育は自己実現のために不可欠の前提である。高校中退では低賃金の仕事にしかつけない。また、学校こそ若者が人間関係を築く最良の場である。学校を離れることは、孤立への道を踏み出すことを意味する。

 貧困と孤立を放置して葉ならない。どこの党でもいいから、経済的理由で学校を辞めたり、進学をあきらめたりする若者をゼロにするという公約を打ち出し、実行してほしい。その程度の予算さえ出せないほどこの国の政治は貧困なのだろうか。(東京新聞7月28日)

Comment:
2008/08/03 6:04 AM, ギャルソン wrote:
貧困なんですよ!(日本の政治、そして日本の庶民が・・・。)
2008/08/03 6:24 AM, BUNTEN wrote:
貧困である、に一票。orz
2008/08/03 3:22 PM, KT2 wrote:
実は、この貧困というのが郵便局や役所などに勤務している人にはとうていわからないのです。(バカの壁、とも言えますが)
とにかく、目の前、まわりにそういう人がいないので、どこが貧困なの? どうせテレビやマスコミがおおげさに言っているだけでしょ、となってしまうという。

給食費などは国が払ってもいいと思うんですよ。高校までは義務教育にする、とか。
老人には金かけるけど子供には金をつぎ込まない国ですから将来は危ういでしょう。

2008/08/06 7:07 PM, 高橋三郎 wrote:
 高校授業料無料化賛成。共産党が打ち出しているが、民主党も公約に入れてほしい。ところで、そのための国家予算は年間合計どのくらいか、誰か教えてください。
2008/08/07 3:44 AM, fuzisima wrote:
佐藤優さんも今週のフジサンケイビジネスアイで根室の話をだして貧困の問題を取り上げていましたが、おそらく今は歴史の転換期の岐路ではないでしょうか。今後の対応によって日本の運命が大きく振れる事になると思います。

かくいう僕も北海道の大地で学費と生活費を自分の力だけで捻出している大学生で、貧困真っ只中です。友達もワーキングプア予備軍ばかりで、将来に何の光がありません。大学をがんばって卒業して、負の連鎖を断ち切りたいですね。
2008/08/07 9:49 AM, ギャルソン wrote:
fuzisimaさん、がんばって!
2008/08/08 1:56 AM, 義憤 wrote:
 大学は行きたい人だけ行けば良いのです。
成績優秀者だけに限定して、奨学金を貸し
付ければ良いと思います。
「将来の事を考える」だけでは、大学に行っても、時間を無駄にするだけで、何にも成りま
せん。

無料にして欲しいのは、職業訓練です。
現状の職業安定所は、余り役立たないので、
もう少し失業者の技術向上の教育に税金を
使うべきです。
2008/08/08 7:40 PM, fuzisima wrote:
 僕も大学には行きたい人だけ行けばいいと言う意見に賛成です。ただ、国家として高等教育を受け入れる裾野が広くないのも問題だと思うので、多くの人が大学に行く事にはあまり否定的ではありません。
 問題なのは、その人の能力を問わず、大卒と言う資格があるだけで就職が有利になる構造にあると思います。そういう人たちの行く場がまさに専門に特化した学校であったり、職業訓練を教えてくれる教育機関だったりして、底から人材が引き抜かれるという構造ができるのが理想だと思います。

 そもそも学業を教えたり人材を養成する機関も利益を目指して運営されると言うのが誤りですよね。社会を担っていく人間を育成するのに多額の資金が要求され、結果として一部の人間にしか教育を施せない。そうすると社会の流動性や活気が無くなり、国家としてjの弱体化が始まる。

僕のように構造の下層いるとモロに構造的暴力が降りかかってくるので、やってられなくなってきます。そこを根性で乗り越えたいですが。

ちなみに僕は今の学科の入試ををトップで通過したのですが、受けられた恩恵は初年度の学費のみが三分の二カットというものだけでした。
私立なので、そのあと3年間通うには300万円は最低限必要ですのであまり学生に優しいという感じじゃありませんでした。そういう制度があるだけマシとも思われるかもしれませんが、競争主義、結果至上主義を標榜するにはあまりにも小さすぎる恩恵だとも思います。結局平等主義と競争主義の折衷のような制度で、こんなに中途半端になってしまうのでしょう。ほんと、ふりまわされるのはごめんです。
2008/08/08 7:59 PM, fuzisima wrote:
すいません、誤字を発見しました。
2段落目の『底から』は『そこから』です。
2008/08/09 12:46 PM, 義憤 wrote:
「就職に有利だから」では、大学に入学した
後、後悔する事に成ります。
転学・転校すれば良いと考える方もおられる
そうですが、容易ではありません。

現在の方が、恵まれていると思います。
インターネットが存在して、「その大学で
何をやっているか」が比較・検討出来る
からです。
一昔は、「偏差値」しか当てに出来なかった
のに隔世の感です。その時点で。愚かな
私でした。
2008/08/09 7:18 PM, まえやま wrote:
公立高校は中卒者であれば無試験で誰でも入学できるようになればいいのでしょうけどね。

ただし授業料ぐらいは徴収するべきだと思います。

私立が公立よりも優位な立場にある状況を緩和するためには、公正な飛び級制度を導入すればよい。

小中高の12年のうち最大二年ぐらいは飛べるようにしたら、面白いのじゃないかな。飛ぶ回数の限度はどれぐらいがいいかは、わからないですけどね。飛び級制度があればいわゆる吹きこぼれ問題も軽減する。

それから、大学については、優秀な高校生には海外の大学に入学させる指導もできたら面白いでしょうね。優秀な個人には学部の段階でいきなり海外に出てもらえば、日本国内の有名大学に繰り上がり当選的に入れる志望者が増える。

2008/08/11 6:04 AM, ギャルソン wrote:
結局はこの国の教育に対する財政的基盤の脆弱性が諸悪の根源です。僕的な結論は政治を変えなくてはならないというものです。
2008/08/12 12:20 AM, fuzisima wrote:
 ギャルソンさん以前は励ましていただきありがとう御座いました。
 世界第2位の経済大国のなのに国内で何千万という国民ををこれほど疲弊させられるのもすごいなぁと思いますね。才能ですかね。
 学習指導要領に沿わなくてはいけないって現状が無くなって、もっと自発的な知識や正解の無いような問題とかを幼い頃から考えさせる教育でもできたらある程度、学級という垣根が取り払われたりするんじゃないかなぁと僕は思います。

 僕はバリバリの保守なんで北海道をなんとかして盛り上げたいですね。育ててくれた土地に恩返しするために政治に積極的に参加していきたいし、こういう場にやみくもに書込みにきたりしたいですね(笑)
2008/08/12 8:56 AM, ギャルソン wrote:
ところで、本田由紀『軋む社会』双風舎を読んでます。お薦めです。
Add a comment:









 
RECOMMEND
CALENDAR
NEW ENTRY
ARCHIVES
CATEGORY
COMMENT
PROFILE
MOBILE
LINK
SEARCH
OTHER

(C) 2019 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.