2004.07.15 Thursday 04:16

時評:参議院選挙へのコメント 追加

 この間、新書を読んでくださった多くの方々から、コメントをいただき、ありがとうございました。私自身も、よいタイミングで小泉批判の本を出すことができ、喜んでいます。「テロとの戦い」や「構造改革」などのスローガンが、ハーメルンの笛吹きの笛の音ではないかという疑いを、多くの国民は持ち始めたのでしょう。

 自民党はもうあとがなくなりました。今の自民党の政治家からは、公明党に全面依存しながら権力の座を守るというきわめて近視眼的な策略しか見えてきません。もう少し投票率が上がれば、自公連立さえ盤石の「勝利の方程式」ではなくなります。もはや自民党の命脈は尽きたと私は思います。

 問題は、野党です。私は、民主党を全面的に信用しているわけではありません。しかし、イラク派兵や年金問題については民主党の方針が正しいと思います。日本の民主政治にとって、国家権力と融合した自民党を一度野党に引きずり降ろし、普通の政党にすることが不可欠の1ステージです。そうすれば、自民党を含んだ政党再編が起こるに違いありません。政策に即した政党再編のためには、呉越同舟だろうが野合だろうが、野党が結束して自民党を倒すことがどうしても必要です。非自民政権が利権政治、官僚支配の根本を断ちきる改革を実現した上で、はじめて政策に即した再編成などという贅沢が言えるようになるのです。

 そのためには、民主党を政治転換の道具と割り切って、利用するという態度が必要です。自民党が本当の危機感を持てば、憲法改正をぶつけて民主党を揺さぶり、勢力の衰退を補おうとするでしょう。しかし、そこで起こる再編は、決して政策に基づくものではなく、自民党の延命のための野党分裂でしかありません。小泉も手をつけられなかった利権政治の聖域が、今後自民主軸の政権で変えられるはずはないのです。だから、民主党は自民党の策にはまらず、憲法論議についてある程度距離を置いた姿勢を取る必要があります。

 ついでに、社民党には民主党への合流を勧めます。護憲という伝統的なシンボルが力を失ったことは明らかです。自民党政治を終わらせるうえで、社民党はむしろ障害となっています。参院選の1人区で、社民党の票を足せば自民党に勝てたところがいくつかありました。この際、行きがかりを捨てて、民主党の中に左の派閥を作ることこそ、社民党の役割です。社民党の政治家には、「社会民主主義」という重要な政治理念を、日本で独占して使用し、この理念に対する日本人の大いなる誤解を作り出したことについて、反省してもらいたい。あなた方が「社会民主主義」を名乗るから、日本人は社会民主主義を誤解するのだと、私は半分怒っています。

Comment:
2004/07/26 7:59 AM, 島さとし wrote:
「戦後政治の崩壊」、読ませていただきました。 野党モデルをつくることは本当に難しいと重いながら、日々、模索、実践をしています。 岡田新代表の元で、役員室長代理となりました。これで、3代続けて、代表補佐をすることになります。岡田代表は政権交代の道は王道である、選挙でしかあり得ないという考え方です。 これからも、よろしくお願い申し上げます。          民主党衆議院議員 島さとし
2004/07/30 11:05 PM, Chic Stone wrote:
民主党に政権交代したとして、自民党が分裂、民主党も分裂し、護憲改憲や政府の大小で組んで政界再編が起きる、という保証はあるのでしょうか。 民主党の公約には、自民崩壊後の自己解体も含まれていましたか? 小選挙区という選挙制度の中では、民主党さえ自由党を取り込み、まとまり続けています…分裂したら各個撃破と皆分かっていて…し、自民党は政権という蜜をたがにしてまとまり続けています。 同様の力学が、政権交代後も働いて自民党も民主党も分裂せず、たまに交代するだけで本質的には同様の、民意に沿わない政策を進めるリスクはないでしょうか。
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