2018.12.27 Thursday 16:40

野蛮の国

 安倍政権はついに辺野古への土砂の投入を始めた。沖縄県民の身を切られるような痛みを想像しながら、暴挙を傍観するしかないのが情けない。
 民主主義国家において、力による直接行動は、弱者、被治者が強者、権力者に対して異議申し立てをするときに、1つの方法として是認されている。黒人の政治参加の権利を求めたワシントン大行進から、最近のフランスにおける黄色いベストの運動に至るまで、市民が街頭に出て声を上げることで、強者が己の間違いに気づかされることがある。
 日本では、正反対に権力者が少数者、被治者に対して剥き出しの力を振るっている。政府は合法的手続きを取ったと言い張るが、それは防衛大臣が私人のふりをして行政不服審査に訴えたという茶番に由来する偽の合法性である。
 権力者の力ずくがまかり通るのは野蛮国である。スペインの思想家、オルテガは『大衆の反逆』の中で野蛮人の特徴として、他人の話を聞かない、手続き、規範、礼節を無視することを挙げている。日本の権力者にもそのまま当てはまる。「敵とともに生きる!反対者とともに統治する!こんな気持ちのやさしさは、もう理解しがたくなりはじめ」たとオルテガは書いた。
私たちにも、野蛮を拒絶し、文明の側に立つという決意を固めることくらいはできる。

東京新聞12月16日

Comment:
2019/02/09 9:23 AM, とある人間 wrote:
おいアホ‼️
お前辺野古周辺の住民の気持ち聞いたことあるんか!
お前みたいなノータリンが偉そうに言うな‼️
東大出たやつはクズばかりやからのう
お前偉そうに言うな‼️
日本から出て行け‼️
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