2018.10.23 Tuesday 18:24

災害列島の安全保障


 猛烈な台風が関西を襲った直後、北海道では大地震が起きた。日本中どこにいても大規模な自然災害に襲われる可能性があるという自明の事実を改めて教えられる。この危険な列島に住む我々にとっての安全保障とは何か、本気で考えなければならない。
 人命救助や復旧のために奮闘する現場の人々には頭が下がる。現場の献身的頑張りに依存するシステムはすぐに破綻する。政治家の宣伝のために復旧を急げと指図だけするのを見ると、腹が立つ。政治家の仕事は、復旧に必要な人手と予算を十分確保することである。
 これからこの種の災害が頻発することを前提に、予算の使い方を見直すことも政治の課題である。民営化されたJRでは、災害で線路が破壊されると、それを奇貨として復旧をさぼり、赤字路線を廃止に追い込むという事例が何件も起こっている。北海道の農村部で災害が起こると、政府がこれをまねて、復旧のコストがかかるからと地域社会自体を見捨てることだって起こりかねない。
 安倍首相は北朝鮮のミサイルに対しては過剰に反応し、国民を守ると豪語した。しかし、ミサイルよりもはるかに高い確率で、災害によって人命は奪われる。国民の命を守るために金を使うことを優先するなら、米国の軍需産業をもうけさせるために高価な武器を買うなど以ての外である。

東京新聞9月9日

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