2018.04.17 Tuesday 15:45

言葉という武器


 映画『チャーチル』を見た。第2次世界大戦の緒戦でドイツが優勢を極め、英政府内にも対独宥和派がいた。これに対し、チャーチルがナチスと戦い抜くという決意を議会演説で訴え、議員や国民を鼓舞する場面が圧巻である。宥和派の閣僚が、チャーチルは言葉を武器に変えたと述べたセリフも印象的だった。
 安倍首相もこの映画を見たそうだ。首相は、チャーチルとは真逆の意味で言葉を武器にしている。彼の発する言葉はことごとく国民をうんざりさせ、政治なんてこんなものと虚無的にさせる。国会で自分や下僚が嘘をついても、問題ないと強弁し続ければ国民もすぐに忘れると高をくくっているのだろう
 チャーチルの「我々は絶対に屈服しない」という名言も、たぶん首相は我田引水で理解しているのだろう。チャーチルは民主主義を破壊するナチスと戦ったのに対し、首相は自ら民主主義を壊しているにもかかわらず、足を引っ張る野党やマスコミに屈服しないと決意を新たにしたのではないか。
 チャーチルは演説を行う直前、地下鉄に乗ってロンドン市民の声を直に聞いて、自由を守る決意を固めた。我が国の首相は市民の声など聞きたくないのだろう。ならば聞こえるまで声を上げるしかない。我々が虚無主義になれば、あちらの勝ちである。

東京新聞4月15日

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