2017.12.18 Monday 15:34

フール・ジャパン


 最近の日本では、過去、現在を通して何かにつけて自画自賛する風潮が目立つ。テレビのバラエティ番組では、外国人が日本の美点をほめる企画がはやり、出版界も同様である。この種の企画を考える人は、ウォシュレットを褒めてもらってうれしいと思うのだろうか。
自国褒めを過去にさかのぼらせれば、歴史修正主義になる。サンフランシスコ市が慰安婦像の設置を認めたことに抗議して、大阪市が同市との姉妹関係を断絶することになった。慰安婦への人権侵害を記憶するモニュメントを作ることを直ちに日本への攻撃と受け止めることは短絡的である。自画自賛病は、歴史を冷静に検証することを拒絶する。
政府はクールジャパンのスローガンの下で、アニメ、日本食など文化を輸出するプロジェクトを推進し、資金を拠出してファンドまで作った。しかし、このファンドが出資した案件で成功しているものはほとんどない。このファンドの経営陣のコネで出資先を決めているという新聞報道もあった。
日本が直面している難題を解決するためには、自分たちの失敗を直視しなければならない。自国の欠点を直截に指摘する者に反日というレッテルを貼るのは、クールではなくフールである。官民こぞってフールの楽園で自己満足に浸るならば、それこそ亡国の道である。

東京新聞12月17日

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