2016.07.25 Monday 14:24

自由という錯覚

 フランスの思想家、ルソーは代議政治を批判して次のように書いた。
「イギリスの人民は自由だと思っているが、それは大まちがいだ。彼らが自由なのは、議員を選挙する間だけのことで、議員が選ばれるやいなや、イギリス人民は奴隷となり、無に帰してしまう。」
 今、安倍政権はルソーが批判したイギリスの権力者と同じことをしている。参議院選挙が終わるや否や、沖縄県北部の高江でヘリパッドの工事を開始した。反対する住民に警察は暴力を加えている。さらに、政府は翁長知事を相手取って、埋め立て承認取り消しについて違法確認の訴訟を起こした。
 沖縄県民の意思は度重なる選挙で明らかになっている。この参院選でも、現職の沖縄担当大臣を大差で落選させた。しかし、安倍首相にとって、沖縄県民は日本国の主権者には含まれておらず、県民が投じた票は子供銀行のおもちゃのお金の如き紙切れなのだろう。
 本土に住む我々にとって、これは他人事ではない。国民の一部を主権者扱いしないという権力者の傲慢と差別を許せば、次は他の地域、他の集団の人々が同じように主権者から除外されることになる。国政選挙の結果をここまで無視されたら、沖縄以外に住む国民も、民主主義を蹂躙されたことに対して、ふざけるなと声をあげなければならない。

東京新聞7月24日

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